集患戦略家のひらめき

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第8回あり方検討会の議事録公表

皆様こんにちは。年度末に発表されると踏んでいた、新しい医療広告ガイドラインの最終版がなかなか発表されないので、ブログを書くタイミングも延び延びになっていました。(という言い訳)

4月になったらさすがに。と毎日のようにチェックしているのですが、なかなか発表されません。そんな折、私も傍聴した1月24日に行われた「第8回 医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」の議事録が公表になりました。

厚生労働省
第8回 医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会

もしかしたら、この議事録待ちだったのかもしれませんね。
となると、今週中についに、新医療広告ガイドラインの確定版が発表されるのでは?と予想しております。

 

議事録にはガイドラインには記載されていない、改正の細かな経緯や当局の意図を窺い知ることができるので、原文に一度目を通しておくことをお勧めします。とはいえ、会話がそのままダダ打ちされている(正確にはそのままじゃないことが傍聴してわかりましたが。)形式なので、かなり読みにくく、ひたすら眠くなります。

本検討会の内容については、先日の傍聴ブログでもご報告していたところですが、今回せっかく議事録が発表されたので、もう少し詳しくポイントをおさらいしてみます。

 

第8回あり方検討会の開催趣旨は、省令・告示改正と新医療広告ガイドラインに対するパブリックコメントへの回答について、構成員から意見を吸い上げることでした。

しかし、厚労省企画官のパブコメに対する回答報告が済んだ直後、構成員から「体験談の規制範囲」について疑義が挙がり、大部分を体験談の話し合いに使うという回になりました。その結果、ガイドライン案において「スタッフが優しかった」「病院が綺麗だった」といった感想も含めて全面禁止であった体験談の範囲が、「治療等の内容または効果」に限定される見通しになりました。恐らくもう少しで発表になる最終的な新医療広告ガイドラインで修正されることになるでしょう。

 

さらに、体験談以外の内容で注目すべきポイント、特に厚労省技官の言葉を中心にご紹介します。

■ビフォーアフターについて
ビフォーアフターは「患者を誤認させることがないように詳細な説明を求める」こととし、従前のルール同様、ビフォーだけ、アフターだけの写真でも等の写真でも、患者さんの誤認がないようにすること。禁止されない例としては、「費用等について詳細な説明を付した場合、容認される」ということにしたい。

 

■客観的事実あることを証明できない事項
現医療広告ガイドラインにおいて、全面禁止となっている「客観的事実あることを証明できない事項」については、「客観的に事実を証明できない事項を一律に禁止することは省令に規定しないこととし、治療効果に関する事項のうち、客観的事実が証明できず、患者の受診を不当にあおるものについては、虚偽・誇大に該当する」。

客観的事実あることを証明できない事項にあり、禁止されない事項の具体例としては、以前の検討会資料において「美味しい食事を提供します。」(=客観的な証明はできないが、誇大とも言えない)といったものが挙げられています。

 

■自由診療について
現医療広告ガイドライン同様、保険診療と同様の「検査、手術その他の治療の方法」に限って、「費用やリスク等の記載を義務付ける」こととする。なお、健康診断、保健指導、予防接種については、ガイドライン上の「自由診療」には含まれず、異なる枠組みで別途定められています。

詳しくは、新ガイドラインP.24 (12) 法第6条の5第3項第12 号関係を参照ください。

なお、これらの自由診療の範囲も「ウェブであれば、限定解除の要件を満たせば」、保険診療と同様の検査、手術、治療方法でなくとも「規制の対象外になります」(広告可能になります)とのことです。

 

■広告事項の限定解除
新ガイドラインP.6(1)「 広告が可能とされていない事項の広告」は、「今後、広告可能事項の限定を解除すれば広告は可能であるという整理になります。」しかし、案の案の段階では、4番目の例に著名人が治療を受けている旨という項目が入っており、それは限定解除してはいけないのではないかという指摘(この指摘をしたのは私なのですが)から、禁止事項の項目に移しました。

 

■医療機関以外のサイトに記載された体験談の扱い
「個人によるウェブサイトへの口コミなどの掲載については広告に該当しない」という表現がどこまでの範囲なのか明確に示すべきという指摘(これも私です。)から、

「なお、個人が運営するウェブサイト、SNS の個人のページ及び第三者が運営するいわゆる口コミサイト等への体験談の掲載については、医療機関が広告料等の費用を負担等の便宜を図って掲載を依頼しているなどによる誘引性が認められない場合は、広告に該当しないこと。」

という文言を追記。

つまり、広告料を医療機関が支払って体験談を載せるといった方法でない限り、口コミサイトは規制対象にならないと明確に定義されました。

以上、ざっとポイントを解説いたしましたが、正直、体験談の範囲、客観的事実あることを証明できないが禁止されない事項の範囲、そして限定解除の範囲は非常にわかりにくく、現場の審査官の判断もかなり難しいものになると思われます。

 

医療広告規制の塀を走る

 

逆に、範囲が不明瞭であるということは、許容範囲が広いとも言えるので、明確な禁止内容が理解できれば、広告戦略の幅を拡げることができるというわけです。

 

カウントダウンは既に始まっています。最終的な新医療広告ガイドラインの発表を待ちましょう。


投稿者:深谷 泰亮
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